転職にベストなタイミングは?転職すべき人・すべきでない人も解説
転職を検討されている人の中には「市場価値が高まる時期や、求人数が豊富な時期などベストなタイミングで行動に移したい」という人もいるでしょう。
そこで今回は、転職先業界や職種を絞り込めていない人にも役立つ転職のタイミングについてご紹介します。
- 年齢別の転職タイミング
- 転職に向き・不向きの時期
- すぐ転職すべき人
- 転職を見合わせた方が良い人
最適な時期に転職活動をスタートさせたい人はぜひ参考にしてください。
【年齢別】転職のタイミングと備えておきたいスキル
転職のタイミングは人それぞれですが、企業から求められるスキルは異なります。まずは年齢別の転職のタイミングと備えておきたいスキルについてご紹介します。
20代
20代でも、社会人経験3年未満の「第二新卒」と呼ばれる時期と、25歳~29歳とでは転職のしやすさ、備えておきたいスキルは異なります。
第二新卒
第二新卒は仕事に慣れてきたころに「もっと自分に向いている仕事があるのでは?」と転職が頭をよぎるタイミングが訪れるようです。
「素直さ」や「やる気」などのポテンシャル面を重視した採用の可能性も高く、第二新卒歓迎の求人も多いです。
スキルがなくても採用が見込める反面、入社から間もない転職の場合は「我慢が足りない」「またすぐ辞めてしまうのでは」というマイナスイメージを持たれる懸念もあります。
マイナス面を払拭するためには、企業が第二新卒に求める基本的なスキルを備えておくことが重要です。
- 社会人マナー
- 基本的なビジネススキル
基本的なスキルのほかに転職先で貢献できるスキルがあれば、より有利に転職活動をすすめられるでしょう。
25歳~29歳
25歳~29歳は、「もっと良い条件の仕事をしたい」「新しいことにチャレンジしたい」などの欲求が生まれる時期です。
3年以上の社会人経験が保証されているため、ある程度のスキルやキャリアが身についていて、若さや伸びしろもあることから最も転職に適した年齢と言えるでしょう。
ただし、第二新卒のようなポテンシャル採用は難しい時期に入るため、備えておくべきスキルも多少レベルアップします。
- 社会人マナー
- ビジネススキル
- 前職での経験
前職での経験が転職先で活かせるものであれば、しっかりアピールしましょう。
30代
30代に入ると会社では中堅扱いとなります。仕事量や責任も増え、ライフワークバランスについて悩み始める時期です。
現職で管理職についてしまうと、大きな仕事や長期のプロジェクトの責任者になる可能性もあり、退職を言いだしにくい年齢でもあります。
30代も後半になれば企業側の提示年収も高くなるため、よりシビアにキャリアやスキルをチェックされます。
- 即戦力になる経験・知識
- 問題解決能力
- 新しい環境に対応できる柔軟性
30代の転職で即戦力として求められるのは「学んだ」知識ではなく、実務経験で身につけた専門的な知識や経験となります。
40代以降
40代以降になると年収アップやポジションアップ、または働き方の改善、やりがいを求めた転職など、さまざまな理由で転職を考え始めます。
ただし、40代での転職に失敗するとやり直しがききにくいことから、気軽に転職できる年齢だとは言えません。
より良い条件での転職を成功させるために、市場価値の高い40代の人材像を把握してスキルやキャリア構築をする必要があります。
- マネジメント経験
- 人を束ねるリーダーシップ
- 経営に関する知見
マネジメント経験に加え経営に関する知見があれば、企業への高い貢献が見込めるため、40代以降でも積極採用が期待できます。
転職を考えやすいタイミング4選
転職を考えるタイミングは、現在おかれている状況によってさまざまです。ここでは一般的に多くみられる転職を考えやすいタイミングについてご紹介します。
年収に不満がある
「収入が少ない」「将来的に給与アップの見込みがない」など、年収への不満は転職を考えるきっかけのひとつになります。
給与水準が低い会社で働いている人はもちろん、十分な年収があっても「仕事量や責任」と「報酬」のバランスが悪い会社で働く人も転職をしたいと感じるようです。
異業種への転職の場合、年齢を重ねると難しくなってくるため若年層での転職が適しています。また、転職後は未経験スタートになるので、最初は年収が下がることがあります。
未経験の業種や職種へ挑戦したい場合
特に20代の若手は「他の仕事をしてみたくなった」「今の仕事が自分に向いていない気がする」などの理由で転職を考え始めます。
未経験の業種や職種へ挑戦するのであれば、まだ仕事の吸収も早くこれからキャリアが積める20代のうちに、と考える人が多いようです。
結婚や出産などライフステージの変化
結婚や出産などのライフステージの変化も転職のタイミングになります。転勤のある相手との結婚で、転勤先でも続けられる職業への転職を希望する女性も多いでしょう。
また、出産を機に時短勤務や、パートタイム勤務が可能な職場へ転職する人も増えてきます。
最近では男性も積極的に育児休暇を取得するようになっており、子育てや家庭も重視できる職場へ転職する人も珍しくありません。
親の介護や病気
親の都合で転職を考える人もいます。実家を出て県外で就職をした人が、親の介護や病気をきっかけに地元へ帰って転職するパターンも多いようです。
ただし、介護や病気がきっかけのU、Iターン転職の場合は事前にしっかり準備をする時間も少ないため、一人で成功させるのは難しいケースもあるでしょう。
ハローワークなど公的機関で支援を受けられるほか、転職エージェントのサポートでスムーズに転職活動が行えます。
転職におすすめの時期・タイミングは?
転職に最適なタイミングは、業界や業種、企業によって異なります。そのため、転職の目的や受ける企業によってベストなタイミングはバラバラです。
転職に向いている時期は主に3つあります。
- 決算時期
- ボーナス支給後
- 事業拡大時期
それぞれ詳しく見ていきましょう。
決算時期
決算時期は全体的に転職市場が盛況になります。決算に伴い人事異動がおこなわれ、欠員した部署への人員補充や、新たな人事計画がスタートするからです。
日本の企業は3月決算が多く、その時期は公開求人が増える傾向にあります。ただし、業務繁忙期が3月にある企業は決算を3月以外に設定している場合も多いです。
ボーナス支給後
夏と冬のボーナス支給後の9月、10月、11月も転職市場が盛況になります。ボーナスをもらった後に退職をする人が多く、欠員補充をするために求人を出す企業が多いからです。
また、できるだけ多くの求職者の中から優秀な人材を探したい企業も、求職者が多くなるボーナス支給後のタイミングで求人募集をかけ始めます。
ボーナス支給後に求人をかける企業は人員の流出が多いのでは、と先入観を持たず、冷静に企業選定を行いましょう。
事業拡大時期
転職市場全体ではなく、企業単位の求人タイミングのひとつに事業拡大が挙げられます。事業拡大や新規プロジェクト立ち上げなどの場合は、同業他社に内密に人員補充をおこなう必要性があります。
転職サイトに登録しておくと無料で非公開求人の紹介を受けられます。
転職におすすめしない時期・タイミング
一方、転職に不向きな時期もあります。
- 転職市場の繁忙期の直前
- イベントや休みが多い時期
- ボーナス支給直前
それぞれの理由を解説します。
転職市場の繁忙期の直前
転職市場の繁忙期は3月~4月、9月~10月です。その直前は求職者が少ないことから、求人を控える企業が多くなります。求人数が少ないと単純に選択肢が少なくなるため、転職には不向きと言えるでしょう。
イベントや休みが多い時期
お盆休みや年末年始の休みがある8月や12月、1月は多くの会社が休みに入るため採用に力を入れる会社が少なくなります。
また、お盆やクリスマス、お正月などにイベントを行う企業であれば、会社全体でイベントに集中しているため求人を積極的に行わない傾向があります。
ボーナス支給直前
ボーナス支給月は会社によって異なります。できれば現職で満額のボーナスをもらってから転職するのがおすすめです。
転職で損をしないよう、現職と転職先のボーナス支給額やボーナス支給月などを考慮して転職時期を見極める必要があります。
すぐに転職した方がよいのはどんな人?
転職のタイミングは人それぞれですが、状況によっては今すぐにでも転職活動をスタートさせた方が良い場合があります。ここではすぐに転職すべき人の特徴について解説します。
人間関係の悩みが深い人
プライベートでは関係を断つことで解消できる人間関係も、職場ではそう簡単にはいきません。人間関係の悩みは仕事への集中力にも影響を与えます。
特に上司との人間関係に悩んでいる場合は、相談できる場所や改善の機会もなく、会社に行くことすら苦痛に思えてくるでしょう。
改善の余地がなく、このままではメンタルを病んでしまうと感じた場合は早期に環境を変える必要があります。
転職の目的が明確な人
転職する目的が明確な人は業界、業種選びもスムーズに進みます。転職先に求める条件も絞り込まれていることから、転職後のミスマッチも防げます。
何より履歴書作成や面接での受け答えも的確に行えるため、内定の確率も高いでしょう。転職活動に前向きな姿勢が採用担当者に好印象を与えるというメリットもあります。
今の職場での成長が見込めない人
仕事をすることで自分の知識やスキル、キャリアの成長が見込めない環境で働いている人にも転職をおすすめします。成長願望がある人は社員の向上心を後押ししてくれる職場への転職に適しています。
また、勤めている企業の成長が見込めない場合も退職を検討した方が良いでしょう。企業の存続が怪しくなる場合もあり、事業縮小や倒産する前に転職活動を始めましょう。
転職のタイミングを見合わせた方がよい人とは?
転職をした方が良い人がいる一方で、今の段階では転職をおすすめできない人がいるのも事実です。ここでは、転職を見合わせた方が良い人の特徴を解説していきます。
転職の目的があいまいな人
転職して達成したい目的がないまま転職活動をスタートしてしまうと、転職活動が長期化する恐れがあります。転職の目的がはっきりしていない状態での転職活動では、アピール力が足りず選考通過も難しくなります。
「転職先で何をしたいか」「転職したい理由」など自分の気持ちを整理がついていない人は、まず目的を明確にしてから転職活動を行いましょう。
本人の希望と転職市場価値にギャップがある人
本人が見積もる自分の価値と転職市場での価値に大きなギャップがある場合、転職活動は困難を極めます。自分の価値以上の高望みばかりしていると採用を勝ち取るのは難しいでしょう。
ただし、転職市場での価値は世の中の状況や景気などに大きく左右されるため、自己判断がしづらいという局面があるのも事実です。
転職活動では自分のスキルやキャリアに見合った企業選びが重要です。また、広い視野で企業を探すことで、より自分に適した転職先に出会えるチャンスが増えるでしょう。
不満の解消努力を今の会社で行っていない人
転職のきっかけが現職への不満だった場合、不満解消のための行動を起こす前に転職をするのは危険です。
リスクを背負った上、転職先でもまた同じ問題に直面しないとも限りません。改善努力をしない人は何度も同じ理由で転職を繰り返すことになるでしょう。
退職のタイミングと流れを解説
転職先が決まってから報告する
今の会社を退職する際には、転職先が決まってから行動するようにしましょう。先が何も決まっていない状態で退職してしまうと、空白期間が生まれてしまうかもしれません。
さらに、空白期間が生まれることで無収入の期間ができてしまうこともあります。1か月ほどだけならどうにかなるかもしれませんが、転職が決まるまでにもっと長い期間を要する可能性も考えられます。
そうならないためにも転職先が決まってから退職するか、1日でも早く退職したいのであれば無収入でも2,3か月ほど生きていけるほどの貯金を蓄えておきましょう。
退職希望日の1か月前には伝える
会社に退職する旨を報告するタイミングは、希望日の1か月以上前にしましょう。
なお、退職時に関して以下のポイントをしっかりと抑えておきましょう。
- 上司と話し合った結果、双方が納得できる退職日を決める。
- 転職先の入社日はトラブルを避けるためにも一度決めたら変更しないようにする。
円満に退職した上で、転職先に気持ちよく入社するためにも上記のルールを守ることをおすすめします。
仕事の引き継ぎ
退職日が近づいてくると、これまでに自分が担当してきた業務の引継ぎや職務内容の詳細などをまとめていきましょう。自分が退職した後は誰かが受け継ぐことになるので、必要となる作業です。
退職するとは言っても、これまでお世話になってきた方や一緒に頑張ってきた仲間に自分の席を任せるということになります。そのため、最後までその会社に貢献する必要があるのです。
また、会社・部署にもよりますが、取引先に対しては退職する旨を伝えた上で最後に挨拶もしておくべきです。転職しても思わぬところで繋がることもあるので、きちんと筋を通しておいた方が何かと得になります。
転職を考えたら転職エージェントの利用がおすすめ
転職のタイミングはそれぞれですが、そのタイミングをはかる方法のひとつとして転職エージェントの活用がおすすめです。
転職エージェントからは転職だけでなくキャリアプラン全体を通してのアドバイスを受けられます。そのため、転職するべきかどうか迷っている段階でも相談が可能です。
また、転職エージェント利用で転職市場での自分のキャリアやスキルがどの程度の価値を持つのか知ることができます。
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よくある質問
退職したい旨を報告して引き止められても気にする必要はありません。「もう少し考え直してくれ」というように引き止められることもあると思いますが、会社側が退職を止める権利はないのです。もしその人の言う通りに退職しないという道を選んでも、会社が倒産したり突然リストラされたりすることもあります。その場合、責任を取ってくれるわけもないので、自分の意思に従って行動すべきです。
退職したい旨を最初に伝える相手は直属の上司です。上司に報告する前に周囲に話しまわったり、さらに上の役職者に話してしまうとトラブルにも繋がりかねません。「あの人辞めるらしいよ」といった噂は思っているよりも早く回ります。そうならないためにも、直属の上司に伝えるまでは誰にも言わずに黙っておくべきなのです。
「この会社でもうやっていける気がしない」「他の仕事がしたい」といった場合はなるべく早く行動すべきです。第二新卒や20代の方はいくらでもやり直せるチャンスがあるので尚更です。「石の上にも3年」と言われるように、最低でも3年は同じ会社で頑張らなければいけないといった風潮を持っている人は少なからず未だにいます。しかし、自分の感情を押し殺してまで頑張る必要はないので、周りに何か言われても気にしないでおきましょう。
結論から申し上げますと、転職することで年収は下がりやすいです。異業種・異職種の企業に転職すると、これまでの経験はないと見なされて「未経験者」と同じ扱いとなります。しかし、同業の職種に転職すると年収が上がる可能性があります。これまでの経験を活かせたり、資格を取得して手当をもらえたりすると年収が下がりにくくなるでしょう。
転職先の環境が不安な方は、可能な限りで前もって働きやすさや待遇などをしっかりと確認しておきましょう。「転職した会社の環境が今よりも悪かったらどうしよう・・」と考えてしまうと、中々行動に移せなくなります。規模の大きい企業では、公式HPや社員の評判などで口コミが載っているので、さらに詳細な情報を取り入れていくことをおすすめします。
まとめ
転職のタイミングについてご紹介しました。転職には準備期間が必要です。転職にベストなタイミングですぐに転職活動がスタートできるよう、まずは転職エージェントへの登録をおすすめします。
また、転職エージェント登録で受けられるさまざまなサービスはほとんどが無料です。転職エージェントにはそれぞれ得意分野があるため、目的別にいくつか登録しておいても損はありません。
記事内ではおすすめの転職エージェントを紹介したため、ぜひ自分に合う転職エージェントを見つけてみてください。