アパレル業界において、販売する商品を“企画・デザイン”するという最も重要な役割を担うのがファッションデザイナーです。自分の手でブームを作り出し、人気商品を生み出すこともできるので、夢とやりがいに満ちて志す人も多いでしょう。
もちろん、それだけに求められることは多く、ブランドの特徴を活かしながらも、流行やマーケティング思考まで考え尽くし、商品を作り続けなくてはいけません。そのため、業界内でも特に実力主義な面が強いポジションでもあります。そんなファッションデザイナーが実際にしている業務内容や求められている経験・資格、デザイナーになるための方法をご紹介します。
ファッションデザイナーはその名の通り、数あるデザイナーの中でも“服飾やファッション”に関わるデザインを生み出す仕事です。
ファッションデザイナーの手によって生まれた一つ一つの商品が世の中に大きな流れを作り、それがブームとなっていきます。そのため、企業の業績自体がデザイナーの手に委ねられていると言っても過言ではありません。また、「パリコレ」をはじめとした世界中のファッションショーで自身のセンスを発揮しているデザイナーもおり、時に1人のファッションデザイナーが生み出した作品に、世界中から注目が集まることもあるのです。
日本にも、そんなカリスマ的な存在感を放つ有名デザイナーが数多くいます。
さまざまな異文化の要素を取り入れられた独創的なデザインが特徴のブランド「KENZO」の創始者として知られているのが、ファッションデザイナー・高田賢三。
日本モードファッション界の先駆者として活躍した後、ファッションの聖地であるパリへと渡り小さなショップをオープンさせると、その才能がファッション誌「ELLE」の編集長に認められ、瞬く間に世界的デザイナーとなりました。
ファッション業界でも異質な存在として活躍をし続けているのが、「コム・デ・ギャルソン」の創始者であるファッションデザイナー・川久保玲。
初のパリ・コレクションでは、その常識とはかけ離れたアバンギャルドでノンセクシャルなデザインによって、パリのファッション業界に衝撃を与えました。
自身の名前である「Yohji Yamamoto」をブランド名に掲げ、プレタポルテ(高級既製服)を作り続けているのが、ファッションデザイナー・山本耀司。
シックな色合いから生まれる繊細なデザインは世界中から評価を受け、数々のデザインアワードを受賞するなど、ファッション業界に貢献し続けています。
“ファッションデザイナー”と言っても、その活躍の場はさまざまですが、最も一般的なのは、ブランドを経営している企業でデザイナーとして働くことです。
企業から安定的な依頼と収入を得られるため、デザイナー志望の人が最初に目指す場所でもあります。逆に、1つのブランドには属さずに、フリーランスとして多数の企業から案件を受注し、それぞれに合ったデザインを手掛ける人もいます。多くの場合は、どこかのブランドやデザインアワードなどで実績を残してきた、実力派のデザイナーが選ぶ道です。さら実績が認められれば、カリスマデザイナーと呼ばれる人たちのように、ファッション業界を先駆する存在として独自の道を切り拓き、その革新的なデザインで業界に新たな風を巻き起こす人もいます。
それぞれ安定性や収入などがまったく違いますが、デザイナー自身の実力や経験によって、その働き方がまったく変わるのは、デザイナーという職種に共通した特徴ですね。
ファッションデザイナーの業務はデザイン原案や企画から始まり、デザイン画を立体化したパターン(型紙)の製作や使用する生地の選定、商品化するまでの生産ラインの確保や販売戦略まで、総合的な目線で1つの商品を“デザイン”していきます。そのため、ファッションデザイナーには新たなものを生み出すセンスだけではなく、流行をいち早くキャッチする力や“売れる商品”を作り出すマーケティングの考え方なども求められるのです。また、商品を作り上げていくうえで卸売業者や生産工場との連携も必要なため、コミュニケーション能力も欠かすことができません。
◇ニーズやトレンドの調査
◇商品コンセプトの企画
◇デザイン画作成
◇パターン(型紙)の製作
◇工場へ送る仕様書の作成
◇サンプルの確認
◇販売価格の設定、素材の調整
実際にファッションデザイナーになるには、さまざまなルートがあります。もちろん、デザインセンスや企画力によっては、自身のブランドを立ち上げるという手もありますが、実力が問われるだけに、生き残ることができるのはほんの一握りの人であることは間違いないでしょう。では、実際にファッションデザイナーになるためにはどうすればいいのか、そのルートの例を4つご紹介します。
最も一般的なのは、専門学校に通ってファッションの勉強をし、その後ブランドなどにデザイナーとして就職するという形です。基本的な技術や知識を学べるだけでなく、専門学校には独自のパイプがあるため、学校での成績や学内コンテストの評価によっては、大手ブランドでデザイナーとして活躍することも夢ではありません。
現地の販売スタッフなどからファッション業界に通じて、部署移動によってファッションデザイナーになるパターンです。働きながらファッションの勉強をし、知識を蓄えることもできるので、販売員から転身をすることも可能です。ただし、この場合はデザイナーとして活躍できるという力を示さなくてはいけないため、どれだけファッションについて理解しているか、またそのセンスが問われます。
大手企業からデザイン案件を受けるデザイン事務所や自身が尊敬するデザイナーのもとで修業をすることもできます。この場合、実力次第ではどんどんとデザインを任せてもらうことができますが、認められなければいつまで経ってもデザインに関わることができないこともあるので、それ相応の覚悟が必要となるでしょう。
未経験からファッションデザイナーに転職をすることも、不可能ではありません。しかし、多くのファッションデザイナーの求人は経験者採用の場合が多く、実績や実力を求めている企業が多いので、なかなか未経験から転職をするのは難しい傾向にあります。もし、未経験からファッションデザイナーに転職をしたいのであれば、実際にデザイン画の作成をしたり、コンテストに応募してみるなど、デザイナーになりたい気持ちを行動で示すことが大切です。
さまざまなものに関する色の性質や特性、色彩の知識を実践的に役立てることができるのが、カラーコーディネーター認定試験。
ファッションと色というのは、切っても切れない関係であるため、持っていると実際のデザイン以外のことにも役立ちます。
ファッションの色彩に関する知識だけではなく、ファッション業界で働くために必要なマーケティング、ファッション専門知識などの知識を問う実践的な検定です。
アパレル企業だけではなく、インテリアやメイク会社への就職でも高評価を期待できます。
ファッションデザインには必ず必要なパターンメイキング(型紙製作)の技術試験です。
この資格がなくてもパタンナーになることはできますが、一定以上の技術を持っていることを証明することができます。
洋服を作るための裁縫技術や型紙製作などの知識や技術を有することを証明する検定です。
三段階のレベルに分かれており、上級では立体裁断やデザイン画などの専門的な知識や技術が必要になります。
ファッションに関する技能から流通などのマーケティング知識を証明する検定です。
また、基本的なファッションの知識やビジネスマナーも勉強する必要があるので、より商業的な考え方をアピールすることができます。
ファッションデザイナーは、実力主義の世界なだけに、誰もが必ずなれるという存在ではありません。それだけに求人の倍率も高く、狭く厳しい道のりになることが多いです。しかし、デザイナーとして働くための場所は、アパレルメーカーや個人ブティック、デザイン事務所などさまざまにあります。それぞれにはブランド独自の特徴や強みなどがあるので、自分に合ったブランドや就職先を見つけることが、一番の近道になるはずです。
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