通訳の仕事と聞くと、国際的なニュースの同時通訳やハリウッドスターの来日会見で、メモを取りながら通訳する姿などを想像される方も多いのではないでしょうか。
外国語を瞬時に理解し、分かりやすく伝える通訳者はとても格好良くて憧れますよね。
また、大学などで外国語について学び、それを生かして働きたいという方もいるかもしれません。
国際化が進んだことや東京オリンピックが控えていることもあり、今後ますます通訳の需要が高くなるのではと注目を浴びています。
今回は通訳の仕事や、通訳の仕事をするために必要なスキル・能力などをご紹介します。
通訳とは『異なる言語を話す者同士がスムーズに意思疎通できるよう、話し手の言語を聞き手の言語へ変換する仕事』です。
通訳といっても、
・同時通訳
・逐次通訳
・ウィスパリング通訳
の3つの種類があり、シーンに合わせて使い分けられています。
同時通訳とは、話し手の言語を“ほぼ同時に”聞き手の言語へ変換し伝える手法です。
話の内容を瞬時に理解し、母国語へ変換することが求められるため、同時通訳には高度な語学力はもちろん、高い集中力が求められます。
同時通訳が活躍するシーンとしては、国際会議や他言語シンポジウムなどが多いです。
これらは、長時間にわたることも多く2~4名のチームを組み、15分程度で交代しながら、通訳をすることもあります。
また、政治や医療といった専門的な内容を取り扱うことも多いため、翻訳中のメンバー以外が単語の訳出しを行うなど、協力しながら働くこともあります。
逐次通訳は話し手の発言が一通り終わってから通訳する手法です。
通訳者は話し手が話している間、ノート・テイキング(話し手の内容を聞きながらメモを取る技法)を使って話の意味を翻訳、整理します。
同時通訳と比べると通訳までの待ち時間が発生するため、スムーズさには欠けてしまいますが、聞き取れない箇所や、意味の分からない文章は話し手に確認することもできるため、正確性の高い手法と言われています。
逐次通訳はインタビューや講演会などのシーンで活用されます。
ウィスパリングは聞き手のすぐ横にスタンバイし、話し手の言葉をほぼ同時に聞き手の耳元でささやき通訳する手法です。
タイムラグがほとんどないという点は同時通訳と同様ですが、耳元でささやき、会話を邪魔しないウィスパリング通訳は、商談などのビジネスシーンで活用されています。
通訳は、必要とされるスキルや経験からいくつかの職種に分けられています。
続いて、通訳の職種にはどのようなものがあるのか見ていきましょう。
国際会議やシンポジウムなどで活躍する通訳です。
国際会議などは専門性の高い内容を取り扱うことが多いため、通訳の経験はもちろん、多方面への深い知識が必要となります。
企業の商談やミーティングなど、ビジネス上の通訳を行う職種です。
著名人などが来日した際、インタビューやイベントなどに同行し通訳を行います。
日本の観光地などを案内し、伝統や文化などを紹介する職種で、全国通訳案内士の資格が必要です。
医療や福祉、教育現場など、公共の施設で通訳を行います。
一般的に、ボランティア(無償)で通訳を行う人たちを指すため、厳密には職業ではありません。
通訳の種類については「通訳の種類とは?一つだけではない通訳のお仕事」にて詳しくご説明しています。
通訳の仕事をするには、高い語学力を持っていることは必須条件です。しかし、語学力があるだけでは務まりません。
発言内容を漏らさず聞き取る集中力、相手の意図を正確に把握する理解力、即座に異なる言語で表現する表現力など様々な技術が必要です。
通訳者になるには、下記のような方法でスキルを身に付ける方が多いです。
通訳者になるには、まず語学力を磨くことが大切です。
外国語に強い大学やスクールなどに通って、外国語力を底上げしましょう。
また、通訳のスキルを身に着けることができる「通訳の養成学校」などもあります。これらを利用するのも良いでしょう。
通訳になるために留学経験は必須ではありません。
しかし、大学や養成学校などではなかなか身につかないネイティブ独特の言い回しやスラングなどを身に着けることができるため、通訳として活躍していく上では強みとなります。
通訳者には語学力の他に、どういった能力やスキルが求められるのか見ていきましょう。
通訳は聞き手と話し手の橋渡し役となるため、コミュニケーション能力は欠かせません。
相手との関係性を理解し、適切な言葉で円滑に会話を進められるような配慮が求められます。
通訳者は会話の文脈や関係性などを考慮して、話し手の意図を正しく理解し、それを分かりやすく聞き手に伝えなくてはなりません。また、外国語独特の言い回しなども理解することが必要です。発言内容を聞き漏らさずに理解する力と、それを的確に言い表す表現力が必要です。
医療や政治など専門性の高い内容を通訳することになった場合、その分野の知識が必要です。自身の目指したい通訳の分野がある場合は、それらの知識を身に付けておくと良いでしょう。
大学や養成学校では学べないこともたくさんあります。
場数を踏んで実績を積むことで、柔軟性や通訳のスキルも向上します。
通訳者としてスタートする際は、ボランティア通訳などから経験を積んで、実績作りを始めてはいかがでしょうか。
通訳として働くために必須な資格はありません。
しかし、TOEICや実用英語技能検定など語学力を客観的に評価する検定試験などは様々ありますので、これらを受験することは必要かもしれません。
特に『ビジネス通訳検定(TOBIS)』は、通訳として働く方、もしくは、通訳を目指している方の実力をはかる試験として実施されていますので、積極的に受験しましょう。
TOBISはビジネスシーンでの通訳力を計る試験で、逐次通訳試験と同時通訳試験の2つから構成されています。
同時通訳とウィスパリングにも対応可能で、ビジネス通訳者としての信頼度が高いレベル。
ビジネス通訳者として適切なレベル。
ビジネス通訳者としては初心者レベル。
判定は成績に応じて1級~4級までありますが、通訳を仕事にするのであれば2級以上の取得を目指すと良いでしょう。
また、試験結果から弱点や課題を把握し、自身のレベルを正確に認識することで、スキルアップにも繋がります。
その他、オリンピックなどで注目されている外国人向けの「通訳ガイド」を目指す方は注意が必要です。
ボランティアでガイドを行う場合、その限りではありませんが報酬を受け取って仕事として行う場合には観光庁が実施する国家資格「全国通訳案内士」の取得が必須となります。
いかがでしたでしょうか。今回は通訳になるために必要な資格やスキルについて紹介しました。
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