アパレル業界ではMD（マーチャンダイザー）と呼ばれるポジションがあります。あまり聞き馴染みのない言葉かもしれませんが、マーチャンダイザーは商品の企画から販売まで取り仕切る重要なポジション。
マーケットやトレンドを分析し、商品企画から販売計画、予算・売り上げを管理するお仕事です。アパレル企業のブレーンと言えますね。
マーチャンダイザーの具体的な仕事内容、求められるスキルなどをご紹介します。
MD（マーチャンダイザー）とはマーチャンダイジング（Mer-chandising）の頭文字をとったもので、“商品化計画”を意味します。製品や顧客動向、トレンドなど様々な調査分析を行うことで、商品開発から販売計画立案まで一括して管理します。
マーチャンダイザーには“5つの適正”と呼ばれる考えがあり、これに基づいてターゲットとなるお客様に商品提供する活動を行っています。
商品、品揃え、陳列、プライスなど顧客に満足してもらえるよう、商品企画や数字のコントロールをする役目があり、企業の利益に直結する重要なポジションです。
マーチャンダイザーの仕事内容は多岐に渡るため、豊富な経験と知識が求められ、時代の流れを先取りするセンスや数学的な能力も必要とされます。
マーチャンダイザーの主な仕事は、ターゲットとなる顧客を意識した商品開発、販売計画を立てることや、予算の管理などです。先述した5つの適正、つまり顧客の求める商品を適正な価格、量、タイミングで提供することをミッションとしています。これを実現するため、下記のような業務を行っています。
◇市場・トレンドの調査分析
◇自社ブランドの売り上げ状況
◇シーズンテーマの作成
◇商品展開の決定
◇売上や予算の設計
◇商品価格設定
◇生産計画 など…
※ブランドや企業によって仕事内容は異なります。
市場調査（マーケティング）やトレンド情報、自社ブランドの売れ行き、競合状況などを情報収集して分析を行い、どういった商品が売れるのかを予測します。
情報収集や分析で得た結果をもとに、デザイナーたちとどのような商品を打ち出していくのか検討します。
シーズンテーマに沿った商品のデザインやカラーなどを決め、価格、プロモーション、予算なども総合的にまとめます。
展示会などでの受注状況を踏まえ、デザイナーや営業と共に製品の最終調整を行います。
そして、生産する数量などの計画を組み立て、店頭販売への準備を進めます。
販売開始後も商品の売れ行きを常に確認し、必要に応じて追加生産なども行います。
また、商品投入後は自ら店舗を巡回し、売れ筋商品の確認や顧客動向をチェックすることもあります。
商品開発から販売まで全てに関わるマーチャンダイザーは、商品の売れ行きが結果として表れます。プレッシャーは大きいですが、結果に伴った評価をされるため大きな達成感を得られますね。
マーチャンダイザーになるために必要な資格は特にありませんが、下記のようなスキルは求められます。
求められるスキルからもお分かりいただけるように、マーチャンダイザーは全くの未経験から就職・転職することが難しい職種です。
高度なマーケティングスキル、生産管理や販売管理など専門性が高い仕事のため、アパレルメーカーやファッションブランド、百貨店などで経験を積んでから配置されることが一般的です。
また、販売員として入社後、優秀な販売成績や店長職を経験するなど実績があれば、マーチャンダイザーに抜擢されることもあります。
その他の方法としては、MDアシスタントとして経験を積む方法があります。
マーチャンダイザーのアシスタントとして資料作成や在庫管理など簡単な事務作業からスタートし、必要なスキルを身に着けていきます。
MDアシスタントであれば未経験可の求人募集もあるので、将来的なキャリアアップの道が広がります。
MDアシスタントは、マーケティングレポート作成や在庫管理データ入力などの資料、データ作成・管理を中心に行います。このマーケティングレポートをもとにマーチャンダイザーは商品企画や販売戦略を立案します。
その他には、店舗からあがってきた商品発注のリクエスト対応や会議の準備、展示会準備を各部署と連携を取って進めるなど、マーチャンダイザーが円滑に仕事を進められるようサポートしています。
経験や実績に自信がないけどマーチャンダイザーを目指したいという方は、まずはアシスタントとして経験を積んでいくのも良いかもしれませんね。
ただし、資料作成などもあるためPCスキルは必要です。また、アパレル業界での何らかの経験が求められることもあります。
ご紹介したようにMDになる方法はいくつかありますが、どれも実績と経験を求められます。未経験であれば、まずは着実に経験を積むことが大切ですね。
マーチャンダイザーのお仕事のやりがいを実際にご活躍されている方に伺ってみました。
計画通りに商品がたくさん売れた時はめちゃくちゃ嬉しい！
マーチャンダイザーは企画から販売まで全てを取り仕切っています。
私たちが調査分析した結果から次期商品が生まれることになるので、マーケティングリサーチは絶対に妥協できません。
売れる商品を作ることと、それを売上に繋げていくことが求められます。成功も失敗も結果が数字として返ってくるのでプレッシャーは大きいですが、指標がはっきりしている分、とてもやりがいを感じますね。
マーチャンダイザーの平均年収は450万円程度と言われており、アパレル業界の職種では比較的高めの設定となっています。
また、ご自身の持っているスキルや努力次第ではどんどん昇給を狙える職種でもあります。
※給与設定については経験や企業によって異なります。
マーチャンダイザーの詳細な給料情報やバイヤーとの違いについては「MD（マーチャンダイザー）の年収はどれくらい？バイヤーとの違いとは？」をご覧ください。
今回はマーチャンダイザーについてのお仕事をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
マーチャンダイザーは社内外の方と密接に連携を取り、企画から販売まですべてを管理する責任者です。会社の業績を左右する重要なポジションですので責任は重いですが、得られる経験や達成感は相当なものですね。
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MD（マーチャンダイザー）について紹介しています。MD(マーチャンダイザー)の実際の仕事内容などを詳しく説明します。
MD（マーチャンダイザー）の給料情報とバイヤーとの違いについて紹介しています。MDの年収や、年収の高い理由、バイヤーとの違いについて詳しく説明します。
いろいろなお仕事の仕事内容や、キャリアアップの流れなどをご紹介しています。アパレル・ファッション業界でお仕事を通じて活躍してみませんか？
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