アパレル店員を目指しているものの「販売ノルマ=きつそう」というイメージから、なかなか就職・転職に踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
近年では、ノルマの未達成にペナルティを設けるケースはほとんどないので、従来のイメージとは大きく変わりつつあります。
そこでこの記事では、販売ノルマの平均額やノルマのメリット・デメリット、達成できないときの対処法などについてご紹介します。
アパレル業界のノルマは、月の売上予算を販売員ごとに設定する「個人ノルマ」と、店舗ごとに設定する「店舗ノルマ」の2種類に大別されます。
近年は個人ノルマを設けないケースが増えてきていますが、店舗ノルマを設定しないショップ・ブランドはほぼありません。
ノルマは、あらかじめ本社が設定していることもあれば、各店舗の店長が必要な利益から設定することもあります。
いずれにしても、ノルマは必ずと言っていいほど設定されているため、アパレル販売員になったら毎月ノルマ達成に向けて、仕事に取り組むことになります。
アパレル販売員のノルマは、店舗の規模や役職、雇用形態などによって大きく変わるため、一概にいくらとは言えません。
例えば、店長や副店長、セールスエキスパートといった役職者は、一般社員よりも高いノルマが設定されていますし、一般社員なら社歴の長さも関係してきます。
また、社歴が同じでも都心の百貨店の方が、地方店舗よりも販売ノルマは大きいです。
このように店長はさまざまな条件を加味して、各販売員の個人ノルマを決めます。
ちなみに未経験者の場合、試用期間中はノルマを設けず、試用期間後からノルマを設定するケースもあります。
では、販売ノルマがあるアパレル会社に勤めると、どういったメリット・デメリットがあるのでしょうか。
販売ノルマがあると声かけや提案、トーク内容を工夫したり、ディスプレイを変更したりと、達成に向けて努力するため販売力が磨かれます。
前向きな取り組みでノルマを達成できれば、やりがいや評価にもつながるため、モチベーションも高まるでしょう。
なお、ノルマ達成度や仕事へ取り組む姿勢は、転職の際に大きなアピールポイントになるため販売力を磨くとキャリアアップもしやすくなります。
販売ノルマがあることにより販売スキルが磨かれ、早期キャリアアップやインセンティブによる収入アップが期待できます。
売り上げは利益に直結するため、ノルマの達成度合いは販売員の評価に大きな影響を与えます。
ノルマ達成に近づくほど高い評価を得やすくなるので、成果を出しつづければ早期キャリアアップも可能です。
また、ノルマを達成した販売員にインセンティブ支給する企業も多いため、ノルマを達成することで収入が増えます。
販売ノルマのデメリットは、ストレスが溜まりやすい点です。
販売ノルマは重要ですが行き過ぎた成果主義は販売員に過度なプレッシャーを与え、精神的に大きな負担となります。
販売員同士の競争が激しくなり、人間関係が悪化してしまうこともあるでしょう。
近年は販売員にかかる負担を軽減するために、個人ノルマを設けない企業が増えています。
アルバイトと正社員では、ノルマに差を設けるのが一般的です。
アルバイトは正社員のサポートや接客、雑用といった軽微な業務が中心ですが、正社員は金銭管理や商品管理、シフト管理など店舗経営に関する重要な業務を行います。
つまり、正社員は裁量が大きく、責任も重いためアルバイトよりも高いノルマが設定されます。
アルバイトに個人ノルマを課さないショップもありますが、スタッフ全員で店舗ノルマ達成を目指すことに変わりありません。
売り上げは会社の利益に直結するため、販売ノルマの達成に何らかの見返りを用意している企業が多いです。
個人ノルマの達成者に報奨金としてインセンティブを支給したり、店舗ノルマの達成時に報奨金を支給したりするケースがあります。
店舗ノルマ達成のインセンティブを設けている場合、所属スタッフ全員に、個別に支給することもありますが、店舗全体に報奨金を支給する形式が一般的です。
ノルマ達成の店舗に食事券が配られたり、エリアマネージャーが食事に連れて行ったりすることも多いです。
販売員のモチベーションを高めるために、成績優秀者を対象とした報奨旅行を用意している企業もあります。
ノルマを達成した店舗や販売員に、高級な菓子折りや美容グッズといった現物を支給するケースもあります。
繁忙期にはノルマ達成にかかわらず、陣中見舞いとして菓子折りが届けられることもあります。
予算達成に向けて努力していても、毎月必ず達成できるとは限りません。
販売ノルマが達成できなかった販売員に対して、ペナルティを課す企業はごく少数です。
一般的には、店舗全体のミーティングや店長との面談で、前月の振り返りや改善点について話し合います。
店長の考えや売上額によって温度感は変わるため、追い詰められるように感じることもあるでしょう。
なお、一昔前にはノルマ未達成分の自腹購入を強要するケースもありましたが、現在ではこうしたペナルティが課されることはほぼありません。
ノルマを課すことやノルマを基準に評価を下げることは問題ありませんが、ノルマの未達成に対するペナルティは違法になる恐れがあるからです。
例えば、ノルマ未達成の自腹購入は刑法の強要罪、減給や懲戒処分といったペナルティは労働基準法違反に該当する可能性があります。
しかし現在でも、ルール化はされていないものの「ノルマ未達成の場合、自腹購入する」という暗黙のルールが根づいている店舗もあるため、注意が必要です。
もちろん、自腹購入を勧められても従う必要はありません。
直接言いづらい場合は、派遣社員なら派遣元の担当者から伝えてもらいましょう。
最後に、販売ノルマが達成できないときの対処方法をご紹介します。
店舗の日割予算と同様に、月の予算から逆算して自身の日割予算も出しましょう。
例えば、個人ノルマ200万円と聞くと高く感じますが、出勤数22日で日割予算を作成すると、単純計算で1日9万円程度です。
さらに午前・午後で分ければ、4.5万円ずつ販売すれば良いことになります。
目標が明確になれば動きやすくなりますし、ハードルも下がるため、予算達成率が上がります。
接客後は、毎回必ず内容を振り返って分析しましょう。
購入に至らなかった理由に加え、購入してもらえた理由も分析することで、接客の改善点や勝ちパターンが見えてきます。
接客の分析だけでなく、日割予算の達成状況も確認しましょう。達成できた理由・できなかった理由が分かれば、対策を取りやすくなります。
販売員にとって、笑顔と清潔感は欠かせないポイントです。
真顔は不機嫌そうな印象を与えてしまうため話しかけづらいですし、だらしない身だしなみは相手に不快感を与えます。
マイナスな印象を与えると接客にすら進めないので、店頭では常に笑顔を保ち、身だしなみを整えましょう。
個人ノルマを達成するには、ファッションや商品の知識も欠かせません。
ファッションやトレンド、販売商品の知識が増えるほど、ニーズに合った商品やトータルコーディネートを提案しやすくなります。
また、豊富な知識で正しい情報を伝えられれば、お客さまとの信頼関係も築きやすくなるため顧客獲得にもつながります。
このように、個人売りを伸ばすには知識が重要になるので、積極的に知識を習得して引き出しを増やしましょう。
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個人ノルマを設定する企業は減少傾向にありますが、店舗ノルマは必ずと言っていいほど設定されています。
ノルマと聞くと「きつい」「つらい」と感じるかもしれませんが、スキルアップや収入アップといったメリットもあるため、悪いことばかりではありません。
ご紹介した対策法を参考に、売れる販売員を目指しましょう。
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