「販売士は役に立たない」などの声も聞かれますが、流通・小売業界で定番の資格となっており、販売士の取得を推奨する企業も多いです。
販売士を取得しておくとさまざまな役に立つため、この記事では販売士を活かせる仕事や面接時のアピールポイントについて解説します。
販売士検定に合格するためのポイントについてもご紹介しますので、ぜひご覧ください。
販売士(リテールマーケティング)とは、日本商工会議所が運営している民間の検定試験です。
販売士は3級~1級に分かれており、どの級からでも受けられますが、レベルによって試験内容は異なります。
レベル | 内容 | |
---|---|---|
3級 | 現場の販売員レベル | 接客マナーや販売技術、商品知識など、販売担当に必要となる基本的な知識・技術 |
2級 | 現場の管理者レベル | 3級の知識に加えて、仕入や在庫管理、販促の企画、従業員の育成指導など、流通・小売業における高度な専門知識 |
1級 | 経営者レベル | 商品計画からマーケティング、経営計画の立案、人事・労務・財務管理など、経営に関する総合的な知識 |
販売士検定は学習する過程で、販売に必要な知識・技術はもちろん、商品開発や企画、仕入、陳列、物流、経営に関する幅広い知識を身につけられます。
よって、販売士は「販売のプロ」を育成する検定試験と言えるでしょう。
では、販売士は役に立つのでしょうか。
結論から言うと、販売士検定が直接的に役立つかどうかは“級”次第です。
例えば、入門編の販売士3級の合格率は6~7割程度、2級は5~6割程度と易しいですし、資格を持っていなくても販売の仕事はできます。
販売職の採用は、資格の有無よりも実務経験や実績を重視する傾向にあるので、2級・3級に合格したからといって、それが採用の理由になることはほぼありません。
とはいえ、仕事で必要な知識・スキルを学べるため、業務に役立ちますし、採用選考のアピール材料にもなるでしょう。
また、「主任や店長への昇進は販売士2級以上」「資格手当は2級から支給」としている企業も多いので、2級を取得するとキャリアアップ・収入アップに役立ちます。
ちなみに、1級の合格率は約2割と国家資格レベルです。
1級を取得できれば、経営者や小売業向けのコンサルタント、講師として活躍することも可能でしょう。
国家資格の中小企業診断士と共通する知識もあるので、販売士1級を勉強しておけば、中小企業診断士も取得しやすくなります。
販売士は30年以上つづく知名度の高い検定試験です。
近年は消費者ニーズが多様化・高度化しているため、流通・小売業における販売士検定の重要性は高まっています。
販売職以外の仕事でも販売士の取得を推奨している企業が多いので、今後も販売士は必要とされるでしょう。
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では、販売士の資格を取得すると、どのような仕事に活かせるのか見ていきましょう。
小売業は、メーカーや卸売業者から仕入れた商品を消費者に販売する業界です。
百貨店・アパレルショップ・スーパーマーケット・コンビニエンスストアといった実店舗を持つものだけでなく、通販のように実店舗を持たない形態もあります。
販売士を取得すると、
・いつ何をどれくらい仕入れるか
・適切な販売価格はいくらか
・どこに何の商品を配置するか
・どんなPOP広告を設置するか
など、実践的な知識・技術が身につくため、販売やバイヤー、生産管理、MD、VMDなど、さまざまな仕事に活かせます。
小売業の従事者や小売業を目指す人は販売士を取得する人が多いです。
ちなみに、2020に実施された販売士2級試験の人数は4,916名ですが、受験者の約8割は学生と小売業者でした。
卸売業は、メーカーから仕入れた商品を小売業へ提供する業界です。
商品の仕入や保管、物流管理といった仕事を請け負い、流通を最適化する役割を担っています。
販売士を取得すると、取引相手である小売店の業務を体系的に学べますし、流通に関する知識も身につくため、営業職や企画職などの仕事に活かせます。
卸売業界の中には、営業職に販売士の取得を推奨する企業が多いです。
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ここでは、アパレル販売スタッフが販売士の資格を活かした事例についてご紹介します。
新人スタッフへの教育を担当していたAさんは、接客やディスプレイの仕方など、ノウハウの教え方に悩んでいました。
しかし、販売士を取得したところ論理的に説明できるようになり、売り上げアップにつながったそうです。
Bさんの企業では、店長へ昇進する条件として販売士2級の取得が必須となっていました。
今後のキャリアを見据えて販売士2級を取得したところ、接客・販売に関する知識だけでなく、在庫管理やマーケティングなどの幅広い知識が身につきました。
経営者視点で考えられるようになったことで、仕事への取り組み方が変わり、評価も高まって1年後には念願の店長に抜擢されたそうです。
では、就職・転職の際、どういった点を意識して販売士の資格をアピールしたら良いのでしょうか。
流通業は、商品の企画・製造、卸売り、小売りと流通全般を担うため、発注や仕入れ管理といった業務の妥当性を大きな視点で考える必要があります。
そのため、販売士検定で身につけた経営理論や組織論の知識をもとに、面接企業の課題とその解決方法について提案すれば、好印象を与えられると考えられます。
販売士検定では、販売行動の手順などを体系的に学べるため、志望動機でアピールすれば説得力を与えられます。
例えば、ストアオペレーションの視点から、その百貨店ならではの陳列方法や接客技術の魅力について説明できれば、採用担当者に好印象を与えられるでしょう。
また、販売士の取得を推奨している百貨店も多いので、販売士資格を取得していると、企業や業界への関心の高さをアピールできます。
販売士検定に合格するポイントは、
・ハンドブックの読み込み
・過去問の実践
です。
販売士検定を受ける際は、商工会議所指定の『販売士ハンドブック』を活用しましょう。
販売士の3級の本試験では9割、2級は8割、1級でも7割がハンドブックから出題されるため、ハンドブックを読み込むのがポイントです。
ただし、ハンドブックは市販のものよりも高価なので、ハンドブックの内容をまとめたテキストや問題集でも良いでしょう。
過去問の実践も販売士検定合格のポイントです。
過去問を繰り返し解くことでスピードが上がってきますし、自分の苦手な分野も把握できるので、不得意分野を重点的に勉強すれば合格率も高まります。
ハンドブックやテキストを一通り読んだら、あとはひたすら過去問を解きましょう。
販売士の過去問は書店でも手に入りますが、インターネット上でも公開されています。
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販売士を取得することで、接客販売の知識・技術はもちろん、流通や経営に関する知識も身につきます。
多くの業界・企業で販売士の取得が推奨されているため、取得しておくと就職や転職、キャリアアップに役立つでしょう。
販売士2級までであれば、難易度もそれほど高くないので、まずは2級取得を目指して勉強を始めてみてはいかがでしょうか。
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