アパレル業界にある数多くの職業の中でも、目指している人が多い“VMD”。
ブランドの魅力を最大限にアピールできるように、商品の特徴や流行をキャッチアップし、マーケティング戦略を駆使しながらショップを作り上げていくお仕事です。
その手腕によっては、ショップの売上が直接左右されるようなポジションです。責任が重大であるが故に、やりがいや成功した時の達成感も多くあります。
ここでは、そんな“VMD”とはどんな業務内容なのか、求められる能力や資格、最新の求人情報などを合わせてご紹介します。
VMDとは、“ビジュアル・マーチャンダイジング”のことです。
アパレルショップに行くと、同じブランドでもそれぞれの店舗によって、違った内装や商品の配置をしていませんか？
実は、そのショップの内装や店内のレイアウトなどをプランニングし、よりお客様に商品を魅力的に見せるような売り場作りを目指すのが、VMDのお仕事です。
VMDのお仕事は、「VP」「PP」「IP」の3つに分類することができます。
VPとは、ビジュアル・プレゼンテーションのことです。
ブランドのコンセプトやイメージ、シーズンやおすすめ商品を視覚的に表現しながらショップ全体の雰囲気を作り上げていきます。
中でも、入口やそれに面した通路部分のレイアウトが特に重要であり、「思わず中に入りたい」と思うようなショップにすることで、購買率だけではなく集客力にも大きな違いを生み出します。
PPとは、ポイント・プレゼンテーションのことです。
ブランドが取り扱う商品の中でも、おすすめや特に売り出したい商品をピックアップし、その魅力を最大限に引き出す着こなしやコーディネートを作り上げていきます。
特に、店内に置かれているマネキンなどは、ショップ内にある様々なコーナーの中でも“顔”となる部分であるため、商品のプレゼンテーションとしてとても重要な役割を果たします。
IPとは、アイテム・プレゼンテーションのことです。
それぞれの商品を分類・整理することで、より見やすく、より魅力的に、より手に取りやすいように商品のレイアウトを表現していきます。
商品の陳列方法だけでも、様々な商品を手に取ってもらうために重要な役割があります。
直接的な購買意欲の向上にも関係があるため、商品を効果的に陳列、演出しなくてはいけません。
「VP」「PP」「IP」は、それぞれ違った役割を持ちながらも、全体としてショップの雰囲気やブランドのイメージを構築することに繋がります。
それぞれの視覚的なアプローチを効果的にしてこそ、よりブランドの魅力が正確に顧客へと届くのでしょう。
だからこそ、VMDはアパレル業界において欠かすことのできない職業であり、スペシャリストとしての誇りを持つことができる職業なのです。
◇VMDプランの作成
◇ショップの内装、レイアウトのプランニング
◇什器やマネキンの手配
◇店内ディスプレイの変更、調整
◇新しいショップの店内デザイン
◇ショップスタッフのトレーニング
VMDに向いている人には、このような特徴があります。
VMDとは、そのブランドがどんな魅力を持っているのか理解し、視覚的にイメージを消費者に伝えるお仕事です。
ショップを訪れる人は、店内の情報からそのブランドの世界観を感じています。
そのため、しっかりとブランドの魅力を演出できるような考え方が必要です。
当たり前ですが、店頭、店内に置かれているマネキンなどにおすすめの商品などをコーディネートするため、ファッションセンスも重要です。
もし、センスに自信がない場合には、それを埋めるためにファッションの勉強をする意欲、熱意が必要になります。
VMDが手掛けるのはファッションだけではありません。
店頭にどんな商品を置くのか、どのような配置にするのか、内装の雰囲気はどうするか…など、トータルな面でショップを作り上げていく必要があります。
そのため、ファッションだけではなく、インテリアや建築などに興味があると活躍の幅を広げられるかもしれません。
ファッションのトレンドは、毎年・毎シーズン移り変わっていきます。
そのトレンドから取り残されてしまっては、“時代遅れ”なショップになってしまうかもしれません。
そのため、常に流行に目を向けて、トレンド情報をしっかりと把握する力が重要です。
VMDは、商品見てもらう、買ってもらうために効果的なショップ作りを心掛けなくてはいけません。
そのため、あくまでも消費者の目線を持って店内の雰囲気やレイアウトを作り上げていく必要があります。
店内に入ってきた人がどのように周回するのか、どこに商品をレイアウトしたら目を向けてくれるのか、実際にショッピングに来た人の気持ちになってみましょう。
特に「IP」ではこの考え方がとても重要です。
MDになるための資格として、「商品装飾展示技能検定」があります。
「商品装飾展示技能検定」とは、VMDの考え方をもとに、マーチャンダイジングを消費者に対して正確に伝える技能を図る検定です。
この資格を持っていると、プロフェッショナルとして店舗やブランド企業におけるVMD担当者となることができます。
合格のためには、常にトレンドを意識したより効果的な売り場作りと柔軟な考え方が必要です。
1級実技試験では、店内のデザインやイメージスケッチを含めた高度な技能が認められます。
「商品装飾展示技能検定」は、厚生労働省にも認められた“技能検定”です。
VMDを目指すのであれば、取得しておくこと就職時に有利になるでしょう。
いろいろなお仕事の仕事内容や、キャリアアップの流れなどをご紹介しています。アパレル・ファッション業界でお仕事を通じて活躍してみませんか？
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