「通訳」は外国語を、聞き手の母国語に変換して伝える仕事です。通訳が、海外のアーティストや俳優が喋った言葉を日本語に直している姿を、テレビでよく目にしますよね。
言語が違う人同士の間に立ち、コミュニケーションの促進、国際交流に貢献できる仕事です。
今回は、通訳になるために必要な試験や資格について解説していきます。通訳についての具体的な仕事内容や、通訳の職種については「通訳」をご覧ください。
通訳として働くにあたって、公的な資格は特に必要ありません。では、「語学が堪能ならだれでも通訳者として活躍できるのか?」と言うとそうではありません。
通訳を行うためには“語学力”だけではなく、文化や時代背景、通訳する両者の関係性についての理解が必要となります。また、辞書には載っていない“スラング(俗語)”に関する知識なども必要です。
さらに、ビジネスシーンでの通訳となると、日常会話に加えてビジネス用語や議題となる商材、サービスなどについての知識や理解も必要です。
このように、通訳を行うためには語学力だけではなく、様々な知識と経験が必要になります。
通訳を行うために必要な資格はありませんが、受験することで、通訳者としての力が図れる試験がいくつかあります。
以下に、主要な検定試験を挙げてみました。
TOEICは、英語でのコミュニケーション力を判定するための世界共通のテストです。
一口にTOEICといっても2ブランド・4技能のテスト(TOEICとTOEIC Bridge)がありますが、一般的にTOEICと呼ぶのは「TOEIC(R) Listening & Reading Test」というものになります。
TOEICは通訳エージェントの登録でも、受験歴や点数を聞かれるほどスタンダードな試験です。
通訳者として活躍するためには、TOEIC(R) Listening & Reading Testで900点以上取得することが必要と言われています。
実用英語技能検定はいわゆる「英検」のことです。日本でもっとも知名度が高い英語の検定試験ですね。
5級・4級・3級・準2級・2級・準1級・1級の7ランクに分かれていて、「聞く・読む・話す・書く」の4技能が総合的に問われます。
日常会話から社会的な題材まで、実用英語を題材にしてバランスよく出題されるのが特徴です。
通訳者としては1級の取得を目指したいところです。
TOBISは「ビジネス通訳検定」のことでTest of Business Interpreting Skillsの略です。通訳者が活躍するために必要なビジネス通訳のスキルを、客観的に評価してくれます。
試験内容は「逐次通訳」と「同時通訳」の2種類で、ビジネスシーンを想定したテーマが出題されます。逐次通訳は2~4級で判定され、逐次通訳スキル、英語の語彙力、ビジネス知識が問われます。
一方、同時通訳は1級判定試験のみで、同じく同時通訳スキル、英語の語彙力、ビジネス知識が問われます。
ビジネス通訳者として活躍したいと考えている人は、2級以上を取得しておきたいところです。
冒頭で「通訳になるために必要な試験や資格はありません」と書きましたが、一部例外があります。
それは「観光案内」での通訳をする場合です。観光案内での通訳に関しては、国家試験である通訳案内士の資格を取らなくてはいけません。
※ここで述べている観光案内とは、報酬を得て通訳案内を行うプロの観光ガイドのことであり、ボランティアで行う観光案内に資格は必要ありません。
通訳案内士とは、日本で唯一の語学通訳に関する国家試験です。日本を訪れる外国人観光客に対し、日本の文化や観光地を案内したり、旅行中のサポートをしたりします。
一般的に通訳案内士は、企業に所属するケースは稀で、フリーランス(旅行代理店と契約する、派遣会社に登録するなど)で働いている人が大半を占めます。
近年、日本に訪れる外国人旅行者はとても増えており、2018年には史上初の3,000万人を突破しました。
それに伴い、通訳案内士の需要は増していますが、一方で通訳案内士の登録者数も大幅な増加傾向にあり、一人あたりに対しての仕事の依頼はかなり少ないのが現状です。
通訳案内士の仕事は観光ガイドをはじめ、旅行スケジュールの作成、ホテルの予約・チェックイン、病気やケガなどアクシデントへの対応など多岐にわたります。
多くの仕事を獲得するためには通訳力に加え、通訳案内士として「自分の強み」を作っていくことが必要であるといえるでしょう。
通訳案内士の試験は、年1回の実施となります。年齢制限などの受験資格は特になく、誰でも受けることが可能です。
対象言語は、英語・フランス語・ドイツ語・スペイン語・イタリア語・ポルトガル語・ロシア語・中国語・韓国語・タイ語の全部で10カ国語です。
1次試験では語学についての筆記試験と一般常識試験(日本地理・日本歴史・一般常識)があり、2次試験は10分程度の口述試験となります。口述試験では、実際に外国語を使用した通訳による案内をすることになります。
試験には合格基準点が設けられていて、各語学、日本地理、日本歴史ともに原則として「70点(100点満点)」です。一般常識と通訳案内の実務は原則として30点(各科目50点満点)が合格基準となります。
これらすべての科目を合格しないと2次試験には進めないため、多くの知識が必要とされます。
今回は、通訳になるために必要な試験や資格をご紹介しました。
通訳になるための試験というのは特にありません。必要なのは高い語学力と様々な知識、そして経験です。
語学試験などを利用して勉強し、自信がついたら通訳のエージェントや派遣会社に登録していざお仕事開始となります。
通訳案内士になりたいという方は、ご紹介したとおり国家試験がありますので、まずは試験合格が必須となります。
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