アパレル販売スタッフは、ご来店いただくお客様のご要望をスムーズに汲み取りながら、自社ブランドの商品をおすすめし、売上にダイレクトに繋げる大切な職種です。顔をあわせることのないネットショップなどと違い、お客様との距離が近いため、少ない時間のコミュニケーションの中でしっかり観察し、理解する力が求められます。
おしゃれが好き！ココのブランドが好き！という方は、「アパレル販売スタッフとして働いてみようかな？」と、一度は考えたことがあるのではないでしょうか。今回はそんな販売スタッフのお仕事についてご紹介します。
ご来店いただいたお客様に自社ブランドの商品をご提案する「接客・販売」のお仕事です。流行・トレンドの情報を織り交ぜながらの新作商品のご紹介や、お客様のワードローブに合わせてコーディネートの提案をします。どのブランド・店舗でも、基本は笑顔で気持ちの良い接客を心がけましょう。
販売・接客がメインとなりますが、開店前・閉店後の店内清掃、レジ締め作業、商品の陳列・整理・欠品の補充、マネキンディスプレイ変更など、やることはたくさん。また、基本は立ち仕事が中心なので、意外と体力勝負な面もあります。
当然“販売スタッフ”なので、売上目標もきちんと追わなければいけません。お店全体のノルマ・目標なのか、個人でノルマ・目標を持つかはブランドやお店によって様々なようですが、販売スタッフとしての経験を積んでいくと、売上・数字の管理を行う仕事も任されるでしょう。華やかな表舞台もあれば、細かい事務作業・売上管理などの事務作業も大切なお仕事内容のひとつです。
まずは「いらっしゃいませ。どうぞご覧くださいませ。」と笑顔で元気よく挨拶しましょう。明るい印象や好感、親しみやすさを持ってもらい、お客様を一人ひとり丁寧にお迎えします。お客様を接客していない時間も、きちんと笑顔をキープすることがポイントです。お店の外でお客様は「このお店に入ってみようかな、やめておこうかな…」と商品や販売スタッフを観察しています。常に笑顔を意識して入店しやすく、ゆっくりお買い物ができる空間づくりを心がけましょう。
ご来店されるお客様に声を掛けるタイミングを意識しましょう。「ただ見ているだけ。声はかけないでほしい」という方はあまり足を止めることなく店内を見回っているのが特徴です。下手に声を掛けてしまうと迷惑に感じられる方もいるので、適切な距離を保ちながら観察してみましょう。
商品を手に取っている方や、鏡の前で自分に商品を合わせている方は「自分に似合うかな？」と悩んでいる証拠。つまり、アドバイスが欲しい時なのです。こういったタイミングを見逃さずに声を掛けてみましょう。デザインや色に迷っていたり、似合っているかどうか意見が欲しいと思っているかもしれません。お客様のニーズにしっかり気づけるように観察しつつ、コミュニケーションを取りましょう。
“販売スタッフ”なので商品を売ることが使命といっても過言ではないでしょう。ただ「売る」ということに意識がいきすぎてしまい、お客様がまったく求めていないものを勧めてしまったりすると、信頼されずにお客様は離れてしまいます。売上に貢献できる販売スタッフの特徴は、ズバリ「信頼される人」です。ちょっとしたコーディネートの工夫を提案することで、お客様に「これいいですね」「かわいいかも」と体験させてあげることができる販売スタッフが売上に貢献します。そしてお客様から「ありがとうございます」「また来ますね」といったお言葉をいただけたら、再び来店してくれる可能性大！リピーターを増やすことも重要なお仕事です。
勤務時間はブランド・施設の営業時間などによって異なりますが、シフト制を取っているところが多いでしょう。フルタイムのケース、2シフトの早番・遅番に分けられるケース、3シフトの早番・中番・遅番に分けられるケースがあります。最近では主婦の方向けに時短勤務制度を設けている会社（店舗）もあります。
今回は10時開店・20時閉店の店舗の1日の流れを紹介します。
9:00～9:30
開店前に、念入りに店舗を清掃し、商品の整理整頓をします。お客様が気持ちよくお買い物ができるよう、床・棚はもちろん、フィッティングルームやストックスペースも清潔にし、綺麗にしておきましょう。レジのつり銭チェックも忘れずに。オープン後にお店がスムーズに回るよう、念入りにチェックします。
9:30～10:00
一日のはじまりにとても大事なミーティング・朝礼です。当日のお店の売上目標、役割・ポジションの分担、商品の情報、その他連絡事項などを全員で共有します。わからないことはそのままにせず、オープン前に店長やリーダーに確認しておきましょう。
10:00～12:00
いよいよオープン。お客様が来店されたら笑顔で元気よく「いらっしゃいませ」と挨拶し、お迎えしましょう。
12:00～14:00
ランチタイムです！お弁当持参の方はスタッフ専用のバックオフィスや休憩室を利用します。このお昼休憩を利用して簡単にメイク直しをしておくと良いですね！身だしなみを整えてから午後のお仕事をスタートしましょう。
13:00～20:00
お昼休憩をはさみお仕事を再開！夕方の時間をピークにお客様が増えるため、接客業務がメインになってきます。合間の時間を見つけて、商品の陳列整理や、売上進捗のチェックをしましょう。
早番・遅番スタッフの引継ぎも午後の時間帯です。在庫やストックの状況や常連さんの来店情報などを伝達・共有しましょう。
20:00～21:00
閉店後は売上金の計算、掃除、商品や備品の整理整頓などやることがたくさん。それぞれ担当を決めて、みんなで協力しながら後片付け&明日の準備を行います。その後、今日の報告や反省を行い、簡単な終礼をして一日が終了です。お疲れ様でした！
毎日おしゃれを楽しみながら仕事ができ、自分の接客を通じて売上にも直結するやりがいがある反面、長時間の立ちっぱなしで足腰に負担がかかり、体力勝負の厳しい側面も。
今回は、アパレル販売スタッフのやりがいと厳しさ、また販売スタッフならではの“あるあるのお悩み”の解決方法をご紹介します。販売職を目指される方はぜひご参考にしてみてください。
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多くのブランドで「社員割引制度」があります。お好きなアイテムを安く購入できます。
土日に比べ、どのスポットも空いているので快適！
長時間の立ち仕事で、ブランドによってはヒール・パンプスで接客する場合もあるため、足が浮腫んで痛くなってしまうことも。
アパレル業界は世間のお休み期間がかき入れ時。どうしてもお休みは取りにくくなります。GW、お盆、年末年始も通常通りの出勤です。
商業施設によっては、22時閉店の店舗もあります。その場合、閉店後の作業を終えたら退勤時間が23時近くになることも。
なるべく足にフィットして、歩きやすい靴を用意しましょう。着圧型のストッキングや靴下もオススメです。店舗の決まりの中でなるべく足に負担のかからないアイテムを選びましょう。また、家に帰ったら足裏のマッサージなども行うのも効果的です。
お客様が多い土日・連休には休みはなかなか取れなく、プライベートの予定が組みにくい事もあるでしょう。しかし、平日休みは「銀行・病院の用事が済ませる」、「人気店の予約を簡単に取れる」などのメリットが多いです。遊びにいくのも混雑を避けられます。
セールシーズンの連勤は確かにつらいですが、その後のシフト調整でまとまったお休みをもらえるケースもあります。また、ブランドによって土日両方の出勤ではなく、シフトを調整して土日のどちらかはお休みに出来る企業も増えました。時代の後押しもあり、ライフスタイルを重視した働き方ができる環境が整ってきています。
アパレル販売スタッフは、さまざまなキャリアアップの方法があります。店長となって店舗運営を任せられ、教育や研修などを任せられる立場となることもできれば、本社勤務の希望を出せばより専門的な職種に異動することができる場合もあります。ここでは販売スタッフ・副店長・店長を経て本社勤務になった際のキャリアパスを一例にとり、ご紹介いたします。
ショップに配属されます。現場で接客・販売スキルを身につけながらファッション・アパレル業界と自社商品の基礎を学び、充実した日々を送ります。
副店長・店長代理に昇格すると個人の売上はもちろん、新人スタッフの指導や教育を任され、フォロー側に入ることも多くなります。店長と一緒に、店舗運営に関わる仕事にも携われるようになります。
ブランドによってはブランドや売上成績によっては2年以内に昇格できるケースもあります。
店舗のすべてを任されます。売上管理や面接・採用なども行います。店舗のことだけではなく本社への売上報告やミーティング、バイイング業務に携わることもあります。
これまでの現場の経験を活かし、キャリアアップ！アパレル業界にとって本社勤務は「花形」です。より専門的な知識と経験を積んで、専門職として活躍します。
アパレルの販売スタッフについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
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