アパレル販売員は、一般消費者に最も近い存在のため、クレームを受ける機会が多いです。
クレーム対応は決して楽しいものではありません。
苦手意識を持つ人も多いですが、対応次第ではリピーターの獲得にもつながります。
そこでこの記事では、アパレル販売員が知っておきたい正しいクレーム対応方法や、NGクレーム対応について詳しく解説します。
アパレル業界のクレームは2段階です。
具体的には、シミ・汚れ・ほつれなどの商品不備や、サービスに対するクレームが1段階目であり、このクレーム対応が悪い場合、さらなるクレームに発展します。
クレームを入れてきたお客様は、モノやサービスに対する不満をすでに抱えているため、1次対応を誤るとお客様の怒りに火をつけ、収拾がつかなくなる可能性があります。
反対に、クレームに対して誠実に対応すれば、お客様から信頼を得ることも可能です。
大クレームに発展するか、顧客獲得につながるかどうかは1次対応次第なので、アパレル販売員として活躍するなら、正しいクレーム対応の方法を身につけておきましょう。
アパレル業界でクレームが発生する原因は、さまざまです。
しかし、突き詰めるとそのほとんどが、
・サービス…接客態度や言葉遣い、案内ミス
・商品不良…シミ・汚れ、破損
・人的ミス…連絡漏れや会計ミス、配送ミス
に集約されます。
クレームが発生しないよう、日々の業務をしっかり行い、お客様と誠実に接することが重要ですが、人が行う以上完全にミスをなくすことはできません。
では、クレームが発生したらどうすれば良いのか、正しいクレームの対応方法について見ていきましょう。
クレームを受けたら、まずは「この度はご不快な思いをさせてしまい、誠に申し訳ございません」と、不快にさせたことに対して謝罪しましょう。
店側に落ち度がなかったとしても、お客様が不快な気持ちになっていることは事実です。
不快になっていることに対して、寄り添い理解することが重要です。
謝罪後に「恐れ入りますが、お話を詳しくお聞かせいただけますか」と伝えると、スムーズに話しを促せます。
また、お客様が話し始めたら、途中で遮ってはいけません。
「はい」「ええ」「左様でございましたか」などの相づちを打ったり、お客様の言ったことを繰り返すオウム返しをしたりして、最後まで話を聞きましょう。
適度な相づちやオウム返しは、傾聴している姿勢を示せるため、辛抱強く話を聞いていると次第にお客様も落ち着いてきます。
お客様が一通り話し終えたら、「ご購入いただいたにもかかわらず、商品不良によりご迷惑をおかけして申し訳ございません」のように、クレーム内容を復唱して状況確認しましょう。
具体的には、
・いつ、どこで、どんな状況で発生したのか(店内での接客中/自宅で整理していたとき)
・クレームの対象は何か(サービス/人的ミス/商品)
・クレームの原因は何か(対応の悪さ/商品不良)
・お客様は何を求めているのか(謝罪/商品交換/返金)
です。
スムーズにクレームを解決するためにも、状況や要求を明確にして、関係者間で認識を統一させましょう。
稀に、理不尽な言いがかりや非常識な要求を受けることもありますが、手に負えないと感じた際は、直ちに上司や商業施設の担当者に伝えてください。
なお、具体的な要求を伝えず「誠意を見せろ」などと伝えてくる場合、悪質クレーマーの可能性が高いため、絶対に1人で対応してはいけません。
次は、お客様の要望に対する解決策の提案です。
状況確認により、店側に非があると分かった場合は心から謝罪した上で、商品交換や返金などで対応しましょう。
店側に非がない場合「大変恐れ入りますが」などのクッション言葉を活用しつつ、丁寧に説明してお断りします。
自分1人で判断できない場合は「ただいま責任者を呼んで参ります。〇分ほどお待ちいただけますでしょうか」のように、待たせる理由と待ち時間の目安を伝えましょう。
上司に引き継ぐ際は、クレームの内容をしっかりと伝えてください。
内容に抜け漏れがあると、お客様に再度説明を求めることになり、対応の悪さから2次クレームに発展する可能性があります。
クレームは、1次対応が何よりも重要です。
対応が悪いとさらに相手を怒らせて大クレームに発展してしまうため、NGなクレーム対応について把握しておきましょう。
普段の接客にも共通することですが、不適切な言動は慎んでください。
特に、クレーム時は神経質になっているため、通常なら大目に見られる発言であっても、怒りが爆発するきっかけになります。
NGワード「担当じゃないので」
お客様は、スタッフの誰がどういう立場で、何を担当しているのか知りません。
また、お客様にとって、目の前のスタッフが担当かどうかは関係のないことなので、しっかりと話を聞いた上で、上司や担当者につないでください。
もちろん、アルバイトもクレーム対応をする可能性は十分あります。ブランドの一員として、落ち着いて対応しましょう。
NGワード「でも・どうせ・ですから・だって」
「でも」「どうせ」「ですから」「だって」などのDで始まるD言葉は、使ってはいけません。
相手が間違ったことを言っていると、これらの言葉で反論したくなるでしょうが、クレーム対応においてお客様と対立関係になるのはNGです。
お客様から敵認定されると、さらに問題がこじれてしまいます。
感情面の解決には時間がかかる上、少なからずしこりが残るため、注意しましょう。
NGワード「うん」
お客様の話を聞いているうちに、「うん」と相づちを打ってしまうこともあるでしょう。
通常の接客であればさほど問題にはならないでしょうが、クレーム対応ではNGです。
「うん」では誠意が伝わらないため、必ず「はい」「ええ」「左様でございますか」といった敬語を使いましょう。
お客様側に非がある場合、ストレートに伝えるとさらに怒らせてしまう可能性があるため、非難するような言い方は厳禁です。
「説明が不足していたようで申し訳ございませんでした」「分かりにくい表現で申し訳ございませんでした」のように伝えましょう。
お客様に非はないという姿勢で臨めば、相手に恥をかかせずに済むため、すぐに収まることが多いです。
クレーム対応では、お客様に怒りを吐き出させることが重要なポイントです。
誰しも話を遮られれば不愉快な気持ちになるので、途中で遮ると新たな怒りが生まれてしまい、クレーム対応が長引きます。
言いたいことを言い終えると怒りが収まってくるため、最後まで聞きましょう。
アパレルの販売員は、対面でクレーム対応をすることが多いため、表情や態度にも気をつけましょう。
にやにや・へらへらした態度では、誠実に対応しているとは思われませんし、眉間にしわを寄せたまま話を聞いていては相手に不快感を与えます。
また、クレーム対応中に腕や足を組んだり、時計を見たりするのも誠実さが感じられません。
アパレル販売員は、最も消費者に身近な存在のため、自分に非がなくてもクレームを受けることがあります。
お客様が不快に感じていることは事実なので、会社の一員としてお客様の気持ちに寄り添い、誠実に対応しましょう。
誠心誠意対応すれば、お客様から信頼されてリピーターになってくれる可能性があります。
クレームは決して嬉しいものではありませんが、万が一のときに慌てず対応できるよう、クレーム対応の仕方を把握しておきましょう。
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