数あるアパレルショップの中、何が売り上げを左右しているのでしょうか。
実は、売れるお店にはいくつかの共通点があるため、そのポイントを取り入れることで売り上げアップにつながるかもしれません。
この記事では、売れているアパレルショップに共通するポイントを、売り場編・接客編に分けてご紹介します。売れる販売員になるコツについても触れていますので、ぜひご覧ください。
アパレルにおける売れるお店とは、予算を達成できているお店のことです。
実店舗を構える場合、家賃やスタッフの人件費といった諸経費を考慮した上で、利益が出るよう店舗ごとに予算が組まれます。
予算が達成できてないと利益を得られず、店舗の運営ができません。
そのため、店舗を運営していくには毎月の予算を達成し、黒字を維持しつづける必要があります。
ただし、予算が達成できていなくても、大幅に前年比を上回っている場合は、売れるお店になると期待できるでしょう。
売れるお店の共通点を把握し、店舗づくりの参考にしましょう。
お客様は、ショーウィンドウや入り口のディスプレイを見て入店してきます。
そのため、お店の顔となるメインディスプレイには、トレンド感のある最新アイテムや話題の商品、売れ筋の商品を使用しましょう。
売れるお店は、お客様の導線を考えてレイアウトされています。
まずは、入店したお客様が、どういう順路で進みどこで足を止めるのかを考えてみてください。
前方や足を止めやすい場所には、シーズンものや売れ筋商品、強化アイテムを置き、すぐに合わせられるよう鏡や手荷物台も設置した方が良さそうだ、とイメージできるはずです。
このように、お客様目線で売り場をつくることが売れるお店への第一歩となります。
どこに何が置いてあるのかが分からない売り場は、お客様にストレスを感じさせます。
商品整理はもちろんですが、「フォーマル」「アウター」「パンツ」など、同じカテゴリでまとめると、お客様は商品を探しやすくなります。
機会損失の防止につながるため、商品陳列の際は各アイテムがどこに置いてあるのかが分かるように意識しましょう。
何の特徴もないお店は、他店との差別化ができずファンがつきません。
ブランドコンセプトにしたがって売り場をつくることで、そのブランドのイメージが明確になり、独自性が出ます。
「カジュアル」「かわいい系」など、特徴や強みが売り場に反映されていれば、ニーズに合致したお客様にリーチできます。
ファンもつきやすくなるので、売り上げも上げやすくなるでしょう。
売れるお店は、総じて活気があるものです。
1人の入店をきっかけに少しずつ来店客が増え、いつの間にか店内が混雑していた、という体験をした方も多いのではないでしょうか。
活気のあるお店にするには、
・来店客の有無にかかわらず、笑顔をキープする
・アイコンタクトで、明るく挨拶する
・明るいBGMを流す
といった工夫が挙げられます。
また、手すきの時間帯は、スタッフ役とお客様役に分かれてロールプレイングするのも良いでしょう。
活気のある雰囲気を演出できるため、入店客が増えやすくなります。
売り上げを上げるには、店舗内やブランド内の情報を店舗の全スタッフが共有することが重要です。
例えば、ディスプレイやレイアウト構成の理由が分かれば、販売するべき商品が明確になります。
さらに、売れ筋アイテムの在庫状況や追加生産、入荷予定の情報、雑誌の掲載商品などを把握しておけば、セールストークの幅が広がりますし、取り寄せなどの提案もできます。
アパレルショップでは、接客中に他のお客様から話しかけられたり、子連れのお客様を接客したりすることも多いです。
すべて1人で対応しようとすると、手が回らなくなって売り逃しにつながります。
「さり気なく他のスタッフが引き継ぐ」「手すきのスタッフがお子さまの相手をする」など、スタッフ同士で協力し合うと、お客様も心おきなくお買い物を楽しんでいただけます。
売り上げを上げるには、販売スタッフを確保しなくてはなりません。
売れるお店では、来店客の増える時間帯に全スタッフで対応できるよう、客数の少ない時間帯に休憩を回しておく、小分けに休憩してもらうなど、柔軟に対応しています。
どれほど店舗内の環境を整えても、最終的には販売員の接客次第で売り上げは変わります。
では、売れるお店はどのように接客しているのでしょうか。
お客様はスタッフの表情や身だしなみから、その人を判断します。
暗い表情や清潔感のない格好ではお客様に不信感を与えてしまうため、店頭に立つ際は身だしなみを整え、笑顔でアイコンタクトを取りながら挨拶や会話をしましょう。
売り上げを上げるには、お客様をよく観察しましょう。
例えば、入店のきっかけや手に取った商品が分かれば、お客様のニーズを推測できますし、身につけている洋服を見れば、お客様の好みをある程度把握できます。
適切なタイミングで声がけをし、接客への移行もスムーズに進められるため、お客様に好印象を与えられます。
接客の際は、一方的に話しすぎないよう注意が必要です。
いきなり商品説明を始めると「売りつけようとしているのでは」と思われてしまうため、購買に結びつきにくくなります。
雑談も交えながらさり気なくお客様のニーズを聞き出し、商品提案しましょう。
なお、お客様と話をするときは、途中で遮ったりせずにしっかりと最後まで聞いてください。
お客様に安心感や信頼感を与えられるため、ニーズを聞き出しやすくなります。
商品知識も重要なポイントです。
商品に関する質問に対して、迅速かつ的確に回答できるようになると、お客様から信頼を得やすくなります。
素材やデザインの特徴、サイズ・カラー展開、洗い方を押さえておくと、大体の質問には答えられます。人気商品や雑誌掲載商品は、在庫状況も把握しておきましょう。
売れるお店は、スタッフ間のコミュニケーションも円滑です。
商品知識やディスプレイ、レイアウト構成の理由、顧客情報など、販売に必要な情報を共有しておけば、質の高い接客ができます。
また、スタッフ間でしっかりとコミュニケーションが取れていれば、チーム接客もできるため、売り上げ向上につながります。
売れているアパレル店は、SNSも上手に活用しています。
ここでは、代表的なSNSとそれぞれの運用方法についてご紹介します。
140文字以内のテキストと写真や動画を投稿できるSNSで、幅広い世代に利用されています。
拡散力が強く、リアルタイム情報の発信に優れているため、セール情報や新商品の紹介、入荷情報の発信に適しています。
ただし、セールス感が強すぎるとユーザーが離れてしまう可能性があるので、服選びやコーディネートの参考になるような、有益な情報も発信すると良いでしょう。
なお、リツイートで割引されるキャンペーンや、スマホユーザー限定キャンペーンのように、リツイートされやすいコンテンツをつくると、拡散されやすくなります。
写真や短尺動画を投稿するSNSで、20～30代の女性ユーザーが多いです。
Instagramはアパレル・ファッションとの親和性が高いため、人気商品やスタッフコーディネートなどを投稿しましょう。
また、Instagramには、投稿写真の商品情報や価格、Webサイトへのリンクを表示する「ショップ機能」もあります。
興味を持ったユーザーがすぐに商品情報を調べられるよう、こうした機能も積極的に活用するのがおすすめです。
LINEは世代問わず、多くの人に利用されているSNSです。
ビジネス向けアカウントの「LINE＠」を作成すれば、友達登録しているユーザーに、セールやキャンペーン、お役立ち情報を一斉に送れます。
メールは見ないがラインは見るという人も多いので、LINEを活用するとメッセージ読んでもらいやすいです。
ただし、送信頻度が多すぎるとブロックされる可能性があるため、多くなりすぎないよう気をつけて有益な情報を届けましょう。
なお、LINE＠は店舗ごとではなく、ブランドで運用しているケースが多いです。
売れるお店の共通点についてご紹介してきましたが、自分自身が売れる販売員になるにはどうしたら良いのでしょうか。
売れる販売員には、
・自責で考える
・商品知識を蓄える
・身だしなみを整える
・心を込めて挨拶する
といった特徴があります。
「接客して購入に至らなかった理由は、自分の言動や行動にある」と考えてみましょう。
接客のたびに振り返ることで課題が見つかるため、接客技術の向上につながります。
同様に、購入してもらえた理由を分析すると、理論にもとづいた接客ができるので、売り上げを上げやすくなります。
商品知識がなければ、お客様から信頼を得ることはできません。
お客様の悩みやニーズに応じた多角的なアプローチをするには、商品知識が必要不可欠なので、しっかりと知識を身につけましょう。
先述のように、お客様は外見で販売員を判断しているため、相手に不快感を与えると接客させてもらえません。
ブランドや商業施設のルールにしたがって、しっかりと身だしなみを整えましょう。
お客様が来店されたら作業の手を止め、笑顔でアイコンタクトをしながら挨拶しましょう。
初歩的なことですが、歓迎の気持ちが伝わるため、気持ちよくお買い物をしていただけます。
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