介護職への転職で失敗しないための対処法！転職するメリットも解説

「未経験からでも始めやすい」というイメージのお持ちの方も多い介護職。実は、未経験で転職した人が、転職に失敗したという口コミが多いのも介護職の特徴です。

そこでこの記事では、介護職への転職を失敗させないための対処法から、介護職の平均年収や転職事情、介護職に転職するメリット・デメリットについて解説します。

介護職への転職におすすめの転職エージェントも紹介しているので参考にしてみてくださいね。

介護職への転職を成功させるポイントもまとめています！

転職前に要チェック！介護職とは？

介護職とは、身体機能が低下した高齢者や、心身に障害がある人の生活のサポートをする仕事です。主に、入浴や排泄のサポート、施設でのレクリエーションなどを行います。

介護職は未経験でも転職しやすい

介護業界は人材不足に悩まされているため、未経験者でも積極的に採用している施設も多くあります。

介護職は、国家資格の介護資格を取得していることがのぞましいとされていますが、「資格なしでも可」としている施設も多く、資格取得をサポートしてくれる場合もあります。

介護職の施設の種類

介護職は大きく分けて4つの施設種類に分けることができます。

施設によって、「入居型」「通所型」「訪問型」の大きく３つに分けられ、業務自体に大きな差はありませんが、夜勤があるかないかなどの違いはあるでしょう。

平均年収も異なります！

介護職の平均年収を解説

介護職の給与は安いと言われることが多いですが、実態はどうでしょうか？

以下では、介護士の平均年収と給与を上げるためには何をすればいいのかといった部分について詳しく解説していきます。

介護職の平均年収は約379万円

2020年度における介護職の平均年収は約379万円となっています。月収にすると約31〜32万円ほどとなりますが、日本の平均年収が約436万円であることを考えると低めの給与と言えるでしょう。

しかし、所属する施設の種類によって給与は大きく異なります。主な施設と平均給与については以下のとおりです。

これだけの差が生まれるのには、夜勤があるかないかも大きな要因となっています。

デイサービスは利用者が日中に自宅から通う施設なので、夜勤はなく働きやすいですが給料は他の種類と比べて少々低めです。

特別養護老人ホーム・介護老人保健施設は24時間体制のケアが必要で夜勤があるため、給与は高めであることが多いです！

資格を取得すると給与は上がりやすい？

介護士として給与を上げるには、資格を取得することをおすすめします。介護職には、介護職員初任者研修（旧ヘルパー2級）→実務者研修→介護福祉士といった資格があります。

無資格でも従事することはできますが、初任者研修に合格しておくと採用時点で資格を有していない人よりも、100円程時給を高めることが可能です。

介護福祉士はリーダーとしての働きが期待されるため、昇進の機会もあり、昇進すれば昇給も期待できます。

資格取得後にさらに別の資格を目指すのもいいでしょう。たとえば、介護支援専門員（ケアマネジャー）の受験資格は介護福祉士としての実務経験5年以上、かつ業務への従事日数900日以上であり、仕事をしながら取得を目指したい資格のひとつです。

介護職員には、「介護職員初任者研修」→「実務者研修」→「介護福祉士」という資格制度があり、この資格制度に合わせた資格手当を設定している介護施設・事業所が多いようです。

介護職の転職事情を解説

介護業界の需要は年々高まり続けていますが、そうなっている理由には様々な背景があります。

現状について詳しく解説していくとともに、今後どのように変化していくのかといったところにも触れていきましょう。

高齢化により介護職の需要は高まっている

介護職は年々進んでいる高齢化の影響により、需要が高まり続けています。2025年には介護職員が約250万人必要とされておりますが、今のペースでは20万人ほど足りない計算です。

介護職員の人数は増えていますが、それ以上に高齢者の数が増えています！

よって、現在少しでも介護職に興味のある方は転職しやすい環境と言えるでしょう。

しかし、介護業界の待遇に問題があることも事実です。介護士は肉体的にもきつい仕事であるのにもかかわらず、給与が決して高い環境であるとは言えません。

性別・年齢関係なく活躍しやすい

介護職は基本的に体が動く状態であれば、年齢・性別関係なく転職しやすい業界です。40~50代からでも介護士に転職する方は多くいます。

有している資格・経験などによっては60台からでも転職が可能です！

入浴介助や夜勤などもある仕事であるため、もちろん体力があることが第一条件となりますが、年齢を重ねてから介護業界に転職するメリットもあります。

さらに言うと、今までの経験や前職でのスキルなどを活かせる機会も場合によってはたくさんあるため、働きやすい環境であるでしょう。

上記のような背景があるため、男女問わず働くことができます。その人の性格にもよりますが、面倒見が良かったり話すことが好きな方は適職と言えるでしょう。

介護職員の待遇は改善されつつある

利用者の需要は高まっている中で職員の数が足りていないのが介護業界の現状です。

しかし、そんな状況を打破すべく政府は職員の処遇を改善する取り組みを積極的に行っています。

従業員の待遇を改善した事業所には介護報酬を受け取れる仕組みとなっています！

さらに、一人ひとりの業務内容がハードである現状を改善すべく、外国人・シルバー世代の人材を積極的に採用して負担を減らそうとしているのも取り組みの一つです。

介護業界でおすすめな職種を紹介

介護職の職種は介護支援専門員以外にも種類があります。それぞれ仕事内容が異なるため、ぜひ参考にしてみてください。

ケアマネージャー

ケアマネージャーとは介護支援専門員とも呼ばれ、介護を必要としている方が適切なサービスを受けられるようにプランを作成する職種を指します。

また、ケアマネージャーは介護支援専門員よりも給与が高く、キャリアアップを目指したい方におすすめの職種であると言えるでしょう。

介護職に付きたいけど、キャリアアップも志している方は、ケアマネージャーの資格を取得しましょう！

サービス提供責任者

サービス提供責任者とは、訪問介護の責任者として、訪問介護員の管理・指導を行ったり、訪問介護計画書の作成を行う専門性の高い職種であると言えます。

資格はありませんが、サービス提供責任者になるための条件があるため、気になる方はチェックしてみてください。

介護学校教員

介護学校教員とは、介護福祉士養成学校で指導を行う教員を指します。

学校勤務となるため、福利厚生が整っている点や夜勤がない点などワークライフバランスを考え、介護支援専門員から転職するケースも多いようです。

しかし、介護格好教員になるためには介護福祉士などの国家試験を保有していること、実務経験が5年以上であることなど条件があるため、注意が必要です。

介護人材の育成ができるため、やりがいを求めている方にもおすすめです！

介護職への転職の失敗例と対処法

介護職の転職について調べていると「転職に失敗した」というような口コミをかなり目にします。未経験でも挑戦しやすいことで知られる介護業界、なぜ転職失敗者が多いのでしょう。

ここでは、介護職へ転職した人の失敗例と、同じような失敗をしないための対処法について紹介します。

しっかり確認して同じ失敗をしないようにしましょう。

失敗例①事前に聞いていた雇用条件と違う

「入社前に聞いていた雇用条件と実際の労働環境が違っていた」というのは、介護業界への転職の失敗例としてよくあります。

一般的に、転職などで企業に新たに雇用される際は、「労働条件通知書」という書面で労働条件に関しての確認が取れるものを、契約の際に企業から受け取ります。

しかし、介護施設を運営する施設や法人の中には、「労働条件通知書」を出さず、口頭でのみ労働条件を伝えてくる場合があります。

そのため、入社して働き出してから「思っていた条件と違う」など齟齬が生まれてしまうのです。

対処法

入社後に「思っていたのと違う」となってしまうのを避けるためには、新たな職場と雇用契約を結ぶ前には必ず「労働条件通知書」を出してもらうのが一番です。

そもそも、雇用契約を結ぶ際にはなくてはならない資料なので、「必須書類がなければ契約を結ぶことはできない」という意思を企業側に伝えましょう。

「そんなことを聞いて内定を取り消されたらどうしよう」というふうに考える人がいるかもしれませんが、労働条件を条件を明示できないような企業はブラック企業の可能性が高いです。

入社してから後悔しないためにも、内定を見送ることも検討した方がいいでしょう。

失敗例②人手不足すぎて、激務

介護業界は、常に人材不足に悩まされている業界でもあります。そのため、働き出してみたら人手が足りなすぎて、「全然休みが取れない」というような場合も多いようです。

介護の現場ではシフト勤務が一般的で、施設にもよりますが、宿泊型の施設の場合は早番、日勤、遅番、夜勤と4交代制になっていることがほとんどです。

通常は、夜勤明けには休みが入るようにシフトを組むようになっていますが、人手が足りていない施設では夜勤の後にも出勤を頼まれる場合があります。

そのような施設では、辞める際にもなかなか退職を承諾してもらえないことも少なくないでしょう。

対処法

入社前に、シフトの交代体制や在籍している介護職員の人数、1日あたりの利用者の人数などを聞いておけば、大体の稼働状況が推測できるでしょう。

「夜勤の後に、出勤するようなことはありませんよね？」などと、直接質問しても誤魔化されてしまう可能性もあります。

この場合は、直接的な質問をするよりも、人手不足が予想できるような情報を集めるようにしましょう。

人手の足りない職場には、離職率が高い何かしらの原因がある場合があるので、なるべく避けりにすると安心です。

失敗例③人間関係のトラブルが多い

人間関係のトラブルは、どんな業界の転職でも避けられません。しかし、介護業界では特に、スタッフの人数も限られていたり、顔を合わせるスタッフが毎日変わらないので、人間関係はかなり重要です。

さらに、介護の職場では40代以上のスタッフが活躍していることも多く、20〜30代の若い世代が突然転職してくると輪に入りづらいこともあるようです。

若い世代特有の言葉遣いや態度などがトラブルになり、転職しても職場に居づらくなってしまうというようなこともあります。

そのようなことになると、せっかく転職した職場も3ヶ月もしないうちに退職してしまったというようなことになりかねません。

対処法

人間関係に関しては、「運」と言われることもあるほど、働き始めてみないとわからないという部分も多いのが事実でしょう。

職場の雰囲気を入社前に見学させてもらったり、知り合いのツテなどで内情がわかる施設に転職を決めるというのも１つの手でしょう。

人間関係の悪い職場に当たってしまったら無理せず、転職を考えるのも大切です。

介護職へ転職するメリット

1.未経験でも始めやすい

未経験でも始めやすいというのは介護職の大きなメリットでしょう。常に人材不足に悩まされている介護業界では、売り手市場が続いています。

介護資格がなくても、働きながら資格を取らせてくれるというようなサポートをしてくれる介護施設もあるので、未経験者でもすぐに働き出せて心強いでしょう。

新たな業界でキャリアを積みたいという人にはチャンスですね。

2.キャリアアップしやすい

介護業界では資格を取得することでキャリアアップができ、とてもシンプルでわかりやすいのが特徴です。資格を保持していれば、昇給がのぞめることも多いでしょう。

介護の現場には、介護士以外にも「生活相談員」や「ケアマネージャー」などさまざまな職種があります。

新たな資格を取得することでキャリアチェンジをすることも可能です。

3.年齢や学歴を問わない

介護士としての資格やポテンシャルがあれば、学歴や年齢を問わず挑戦できるというのも、介護職へ転職を考える上でのメリットと言えるでしょう。

介護の現場では、20代〜60代まで幅広く活躍しています。資格をとってキャリアアップしていくため、元々の学歴も採用の際にはほとんど問われることはないでしょう。

介護職へ転職するデメリット

1.他業界より給料が低い場合が多い

介護業界は平均して給料が安いというデメリットがあります。

肉体労働で体力的な過酷さもあるにも関わらず、給料がそれに見合わないと感じる人も多いようです。

資格を持っていれば多少待遇されますが、それでも他の国家資格と比較するとまだまだ待遇面では改善が求められるようです。

2.激務であることが多い

介護業界は、人材不足に悩まされている業界の１つです。人手が足りていない施設も数多くあり、そのような現場では勤務日数や勤務の頻度などが過酷な場合があります。

よって、事前にどのような施設なのか調べておくことが重要です。

3.体力が必要

介護職は、利用者をベットから起こしたり、車椅子に乗せたりと、かなりの体力を要する仕事です。自分よりも体の大きな利用者もいるため、腰痛などの悩みを抱える人も少なくありません。

介護者の負担を減らすような、ベッドや補助器具などもありますが、人間の力で支えなければならない部分も多いのが現状です。

介護職への転職を成功させるポイント

転職の軸や動機を明確にする

どの業界に転職する際も同じですが、転職の軸を明確にした上で転職活動を進めるようにしましょう。介護業界は未経験でも挑戦しやすく、その理由で転職を考える人も多いでしょう。

しかし、それだけの動機で転職を決めてしまうと、体力的にも精神的にも厳しい面もある介護職を続けていくのは難しいでしょう。

転職先に何を求めるのか、その先のキャリアで何を目指すのかを明確にすることが大切です。

事前にしっかりと調査する

介護業界について、応募先の施設について、転職を決める前に、しっかりと調査することが重要です。介護業界は人手不足な現場が多いのが実情です。

事前にあまり調べず転職を決めてしまうと、人手が足りずに激務を強いられたり、ブラック企業のような職場の可能性もあるので注意が必要です。

転職エージェントを活用する

1人での転職活動が不安な人や、初めて転職をするという人は、転職エージェントの活用を検討するといいでしょう。ほとんどの転職エージェントは無料で利用できます。

求人紹介のみならず、提出書類の添削や面接対策、介護業界ならではの転職の際の注意点なども教えてもらうことが可能です。

介護職を目指す人におすすめの転職エージェント6選

きらケア介護

きらケア介護はアドバイザー対応満足度No.1※を獲得した、実績のある介護専用の転職エージェントです。

また、希望の労働条件だけでなく、職場の雰囲気や自分に合った施設を紹介してくれるため、実際に働いてみないとわからないリアルな情報を知ることができます。

さらにきらケア介護は、最短3日で内定までたどり着くことが可能。なるべく早く転職先を見つけたい方におすすめです。

転職後のサポートも充実しているので安心ですね！

参照：公式サイト ※2021年9月度GMOリサーチ株式会社調査

マイナビ介護

マイナビ介護は、高給与の求人が多数掲載されている、介護専門の転職サイトです。

また、マイナビ介護では休日にも転職相談会を実施中。出張相談会も行っていて、実際に転職に関する不安や悩みを聞いてもらうことが可能です。

これら相談会や求人紹介、書類添削などのサポートはすべて無料。

在職中に転職を考えている方、時間がなかなか取れない方などにおすすめです！

参照：公式サイト

かいご畑

かいご畑は、厚生労働大臣から認可を受けている介護就職支援センターです。

また、転職前から施設の見学が可能で、実際に働く前に職場の雰囲気を見ることができます。転職が初めての方や人間関係が不安な方におすすめです。

無資格・未経験者向けの求人も多数掲載されているため、前職で介護に携わっていなかった方でも安心して転職活動をすすめることができます。

面接練習、書類添削から転職後のサポートまで充実しているのが魅力です！

参照：公式サイト

リクルートエージェント

リクルートエージェントは業界大手で、介護職の求人も多数扱っています。2024年1月時点で15,000件以上の介護職求人を保有しているため、条件を絞って希望に合った仕事を見つけられるでしょう。

未経験で介護職への転職を考えている人は、介護業界だけでなく、今働いている業界と介護業界を比較して、どのような条件で転職を進めるのかを考える必要があります。

その際に、介護業界のみに精通している転職コンサルタントより、幅広い業界の転職事情を熟知しているコンサルタントのサポートを受けられる方が視野を広くもって転職活動を行うことができます。

さまざまな条件にも合う求人が揃っているので心強いですね。

参照：公式サイト

doda

dodaは全国各地の幅広い求人を取り揃えている転職エージェントです。実績が豊富で企業からの信頼も厚く、dodaのみが扱っている独自求人が多いのも特徴です。

dodaでは、コンサルタントから求人の紹介を受けるだけでなく、自分でも求人検索がしやすい仕様になっています。

そのため、コンサルタントに頼るばかりではなく、自分でどんどん動いてスピーディーに転職活動を進めたいという方にもおすすめです。

紹介してもらえる求人の幅が広いと心強いですね。

参照：公式サイト

介護ワーカー

介護ワーカーは、介護業界の転職に特化した転職エージェントです。介護業界の求人のみを厳選して扱っているため、好条件・高時給の求人が見つかりやすいでしょう。

さらに、介護業界の転職事情に精通したアドバイザーが揃っているため、未経験から介護業界に挑戦する、業界知識の薄い人には心強いサービスです。

勤務地に関しても、首都圏エリアだけでなく地方エリアの求人も多く扱っているので、全国どこに住んでいても利用できるでしょう。

介護業界への転職を少しでも考えているなら、まず登録しておきたい一社です。

大手総合型エージェンんと併用して使うと、さらにスムーズに転職活動が進みます。

参照：公式サイト

よくある質問

まとめ

今回は、介護職への転職で失敗しないための注意点や、介護職に転職するメリットやデメリットについて紹介しました。

未経験でもキャリアをスタートさせやすい介護職ですが、事前にしっかりと情報収集をして、自分にあった環境で働き出すようにしましょう。

事前に内情を把握しておくことで転職後のミスマッチを減らすことができますよ。

1人での転職活動が不安な場合はぜひ転職エージェントを頼りましょう。記事内で紹介している転職エージェントは、全て無料で利用することができます。

介護業界に精通した転職コンサルタントのサポートを得ることで、よりスムーズに転職活動を進められるでしょう。